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【雑記】厚生省さん!ブラック企業リストに一番大事なアレが入ってませんよ

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こんにちは イトカネです

 

少し前の記事ですが、厚生省のブラック企業リストが紹介されてました。

www.itmedia.co.jp

記事内で参照している厚生省の資料を見ると、更新日は2017/11/16になっているので、随時更新されているようです。

 

ただね。 

個人的に一番入れてほしい、あの企業が入ってなんですよ、厚生省さん。

 

いや、入ってないのは資料を見る前から承知してました。

むしろ入れられるわけはないんですから。

 

でもなー。

こういうのって、まずは身内の恥を認めるところからじゃないないんですかね。

 

 :

 

あんまり引っ張ってもあれなんで、はっきり言います。

 

公立の義務教育現場

 

どう考えてもブラックでしょ!

 

 

義務教育現場に着目した理由

たぶん、義務教育現場以外にも、国の機関でブラックなところはあると思います。

それでも教育現場に着目したのは以下の理由からです。

 

なんでか知りませんが、私の周りには教育現場で先生をやっている人が結構います。

私と同期で就職した人からすでに定年まじかのベテランの方までおり、かつ小中高と学年もよりどりみどりです。

 

で!

 

そういった人たちとざっくばらんにお話してるとですね。

 

現場の苦労話を本当によく聞きます!

 

他の会社に勤めてる知り合いの比ではないです。

まじでビビります。

教員にだけは、何度生まれ変わっても絶対になりたくないと思いました。

 

あ、高校なんかは、小中に比べると天国のようですね。(あくまで比べると、ですけど)

 

義務教育現場はブラックな理由

よく聞く話をまとめました。

聞いた話なので、細かい部分が間違ってるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

教える内容は増えるけど減ることはほぼない

教員の方々は、文部科学省が毎年出している、「教育指導要領」というものに従って、授業の計画を立てます。

これは、ある学年の児童(生徒)には、この内容を教えなさいよ、というのがずらーっと書いてあります。

例えば、小学1年生には、五十音の読み書きとかね。

 

で!

 

教育指導要領に関して、毎年教える内容が変わったり、増えたりすることは良くあるけど、減ることはほとんどないみたいです。(マジすか

 

増える一方じゃ終わるわけないじゃん。

 

そうですね。失礼しました。

正確には教える量は減っています。

具体的には、総合、道徳などよく分からんものが削られてるそうです。

 

総合とか道徳って、みなさんなにやったか覚えてますか?

私は覚えてないです。

 

まあ、それはどうでもよくて。

ここで増えるといってるのは、総量の話ではなく、英語教育やプログラミング教育など新規授業の拡張です。

つまり、教える内容の単純な増加ではなく複雑化です。

 

でも、厚生省の方々は、量=授業時間数でしか差引をしません。

つまり、

「英語教育を今年から50時間分やってね、そのかわり総合とか道徳とか50時間分減らしていいから」

という感じです。

 

でもですよ?

いきなり今年から新しいことを始めるのにそんなにきっちり50時間でできると思いますか?

もっと言うと厚生省の50時間計算は正しいのでしょうか・・・。

さらにさらに、新しいこと教えるためには教員の方も事前に勉強が必要です。

その勉強のための研修があるようですが、研修に出て自分のクラスの授業が遅れた分のカバーは自分でするしかありません。(激怒!)

 

の激怒!は語ってくれた方が、思いっきり口調に出てました。(笑)

 

結局のところ、厚生省が自分たちのやりたいこと優先で、現場の状況を考慮していない(考慮が足りない)というのが根幹だと言っていました。

 

まあ、上のお偉いさんが、下の現場を見切れないのは良くある話です。

 

残業しないと終わらないけど、残業代はでない

義務教育現場の先生方のほとんどは、定時以降も仕事しています。

つまり残業(時間外労働)をしています。

 

でも、残業手当は出ません。

 

さて、なぜでしょうか???

 

 

簡単です。

定時に帰宅したことになっているから、つまりサービス残業だからです。

 

教育職員については、正規の勤務時間の割振りを適正に行い、原則として時間外勤務を命じないものとすること。

文科省 教員の職務について

 

つまり教員は原則残業をしてはいけないし、させてもいけないことになっています。

 

しかし現実問題。

 

残業せずに終わる仕事量ではありません。

 

教員の1日の労働時間は大体8時~17時(8時間)です。

仮に一番授業時間が短い小学1年生であっても、8時半~15時くらいまでは授業をしなければなりません。

とすると教員が自由に使える時間は、多く見積もっても2.5時間程度です。

この2.5時間で、次の日の授業準備、教員同士の会議、テストの丸付け、宿題の確認エトセトラすべてを実施しなければ、残業をすることになります。

 

文科省さん

本当に定時内に終わると思っていますか?

 

終わると思っている方

具体的な作業計画を出した上で、1週間ぐらい実際にやってみなさい。(絶対無理だから)

終わると思っていない方

今すぐ制度か現場の文化を変えてください。

 

そうでないと、教員の方々が不憫です。

 

新しい仕組みのマニュアルがない

これもひどい話でした。

 

最近はセキュリティに関する話が厳しくて、基本学校内のデータをUSBなどに入れて家に持ち帰ることは禁止されています。

この禁止していること自体は何の文句もありませんし、正しいと思います。

 

 

データを家から参照する仕組みとして、市町村ごと?かな。

サーバを一つ持っていて、そこに学校からデータをアップロード、家で参照して仕事をすることができます。

 

そもそも家で仕事をしたら、残業なんじゃ・・・という方はもうおりませんよね?

教員が時間外労働をするわけないじゃないですか~(苦笑い)

 

さて

データの安全なアップロード、ダウンロードのために、市町村は何かしらのソリューション(ソフトウェア)を導入して、教員の方々にこれ使ってね(^^♪ と通達しました。

 

でもですねー

使いこなせてる教員はほとんどいないようなんです。(まあ、これは話を聞いた方の現場だけかもしれませんが)

 

え、なんで!?と思った方。

 

そもそもITに明るくない教員の方々が、

「データは共有サーバにアップロードして、家ではダウンロードするだけにしてください」

みたいな説明を受けて、わかると思いますか?

無理に決まってますよ。

 

なにより一番問題だと思ったのは、マニュアルがないみたいなんですよ。

 

私もね。

気になって聞いたんですよ。

「例えば、サーバをアップロードする手順が書かれた資料とかないの?」と。

「そういうのは、見た(貰った)記憶はないなあ」

 

絶句ですね。

ソリューションを作った会社が悪いのか、説明した担当者が悪いのか、導入した市町村職員が悪いのか、真相は闇の中・・・

しかもこの手の話は、良くあることだそうで。

 

 

あ、ちなみに操作マニュアルは私のほうで作ってその人に差し上げました。

そもそもサービスを使えていない(データが入っていない)ので、関係者以外にデータを見せるみたいな危険もなかったので。

 

すっげー感謝されました。

 

 

最後に

 

ここで書いた以外にも、かわいそうなエピソードはたくさんあります。

  • 子どもの親から文科省に連絡がいくと、教員の味方になることはほとんどない(仮に教員に責任がなくても)
  • 近隣住民から市町村に、学校の敷地外に、校内の木の落ち葉が落ちているという苦情を受けて、校長が一日中掃き掃除をしている
  • よく他の子どもにちょっかいを出す子どもの親に事情を話すと、いつも第一声が「家ではおとなしいんですけどねぇ」(笑)

などなど、聞くだけなら面白エピソードはたくさんあります。

 

問題ごとの原因はいろいろあるにしろ、

 

学校(教員)の作業範囲と責任範囲が広がりすぎている

 

というのが根本の原因のように思います。

昔に比べて、教える範囲や内容が複雑化しているのに比べて、やはり親への対応の量が格段に増えていると、長年勤務されている方がおっしゃっています。

 

会社であれば、作業量が多くなれば、人員を増やすなり、仕事をセーブするなり対応ができます。

が、その調整ができるのは主に文科省であり、かつ文科省は現場の変化を見切れていないのが現状です。(あるいは見たうえで無視してるのか)

 

結局、教員の方々が健全かつ十全に働けることで、子どもたちへの教育の質というものは向上します。

 教育の目的は、
A: 人格の完成をめざし、
B: 平和的な国家及び社会の形成者として、(以下の徳目を有する)心身ともに健康な国民の育成を期すること。

 

文科省 教育の基本理念(目的・方針)に関する教育基本法の規定の概要

心身ともに疲弊した教職者が、心身ともに健康な国民を育成できますでしょうか。

 

文部科学省さん

子どもと日本の未来のために、教育現場の見直しの検討をお願いします。

 

 

ご意見、ご感想お待ちしております。