お店のレジで現金が引き出せる「キャッシュアウトサービス」とは何か
こんにちは イトカネです
何度か先送りにされていましたが、2018年4月より「キャッシュアウトサービス」というサービスが実施されるようです。
これは、
デビットカードでお買い物する際に、買い物代金と引き出す現金の合計金額を口座から引き落とし、お買い物商品と現金を同時に店舗レジ等で受け取ることができるサービスです
というサービスです。
つまりキャッシュカードを持っていれば、銀行やATMに行かなくても、その辺のスーパーのレジでお買い物と同時に現金を補充できます。
今日はそんな「キャッシュアウトサービス」についての記事です。
サービスの概要
冒頭で書いたとおり、「キャッシュカードを使って小売店のレジなどで現金を口座から引き出せるサービス」です。
手順としては次のような感じです。
1.お店で普段通り買いたいものを選ぶ
2.例えば商品の合計が3千円で、現金で1万円引き出したいとする。
3.レジで「支払いはデビットで、あと1万円キャッシュアウトで」と伝える
4.暗証番号(数字4桁)を入力し、商品と現金1万円を受け取って終わり
キャッシュアウトサービスは、米国や欧州では割りと普及しているサービスのようで、日本でも2015年あたりから導入を検討していました。
いろいろと議論を重ねた結果、今年2018年の4月より実施されます。
地方などで銀行やATMが少なかったり、ATMの操作がおぼつかないご高齢の方の利用などを利用者として想定しているようですが、果たしてどこまでニーズがあるのか・・・
いまうちに、考えうるメリット・デメリットをまとめておきましょう。
メリット
銀行やATMに行かなくても現金が手に入る
地方などでは、まだまだ銀行やATMが少なく、とっさに現金を引き出したいときにちょっと面倒だったりするようです。
それが、近所のスーパーで可能ならば一定のメリットはありそうです。
あとは、自分の持っている口座のATMが中々見つからない場合とかでも重宝はしそうです。
他には、現状は小売店だけのようですが、宅配便受取りと同時に「キャッシュアウト」できるシステムも構想としてはあるようです。
小さい子供がいて家を離れられない、足が不自由で外に出るのが辛いなどの場合には、自宅にいながら現金を補充できるという利点もあるかもしれません。
キャッシュレス社会の促進
現金の引き出し口を増やすというのは、昨今のキャッシュレスの流れの逆を行っているように一見すると見えるかもしれません。
ただレジで現金を引き出されるならば、今までは
- キャッシュカードを使ってATMで現金を引き出す
- 引き出した現金で買い物をする
という流れだったのを
- キャッシュカードを使ってレジで買い物しつつ、現金を引き出す
という使い方をしてくれる利用者で増えてくれるかもしれません。
普段の買い物は、デビットカード/クレジットカードなど現金以外で済ませつつ、冠婚葬祭などの行事だけで現金を使用するという人が増えてくれば、キャッシュレス社会へ一歩進みます。
もちろん、冠婚葬祭なども全て電子決算できるのが個人的には理想ですが、現状では高望みでしょう。
ひとまずは、現金ではなくカードを使って買い物をすることに慣れてもらうことが第一歩だと思います。
デメリット
手数料は誰が負担するか
引き出しに伴う手数料を小売店が負担するパターンと、銀行が負担し小売店にマージンが入るパターンがあるようです。
後者の場合は、買い物の際に店員から「キャッシュアウトしますか?」みたいに積極的に聞かれることもあるみたいです。
だって、そのほうが小売店が儲かるから。
もしこれが私たち利用者負担だとすると、ちょっと嫌な感じです。
サービス利用時に手数料を支払うだけならサービスを使わなければいいだけですが、クレジットカードのように各商品に手数料が組み込まれる形だと避けようがないです・・・
現金管理のリスク
現金引き出しに備えるには、ある程度小売店で現金をストックしておく必要があります。
これは、盗難や強盗などのリスクがとても高くなります。
どのような防犯対策が考えているのかはちょっと分かりませんでした。
ただ何かしらの対策をするとなるとそれだけ小売店/レジの作業が増えることになります。
それに伴ってレジの回転率が落ちたりすると、消費者にとっても、お店にとってもデメリットなので上手い方法を考えてくれることを願っています。
本音を言うと、こんなサービスより、Amazonが米国で試している無人レジ(AmazonGo)のような取り組みに力を入れてほしいです。
他にも「こんな使い方いいんじゃない?」とかあればコメントで教えてもらえるとうれしいです。